シンプルな花暮らし vol.21 器をみたてる愉しみ

なかなか梅雨が明けませんね。こんなに燦々と陽が降り注ぐ夏は何処へ。
さて今日は、お花と同じくらい大事な『花器』の話をします。
花の写真を撮るにあたって、私が気をつけていることは、必ず『花器』を入れて撮ることです。切り花は水がついていないと枯れてしまうもの。花を生ける者として、花器は必要不可欠なものであり、そこも必ずお見せしたいと思っています。
当初は、花用の器をを利用していましたが、色々試しているうちうに、
1. 水が溜められるものであれば、色々なものが使える。
2. 市販の花瓶より、花の雰囲気を引き立てるものがある。
3. アンティークな生活用具が、花に馴染む。
ということがわかり、花を選ぶと同時に器を考えることが楽しくなりました。
つまり『見立て』です。
千利休も生活用具をお茶道具に使う、という『見立て』をされていましたね。
初めの画像は、イギリスアンティークの『卵のカゴ』に小さな瓶を入れてクレマチスを生けたものです。クレマチスのつるがカゴに引っかかって留めることもできます。

続いて、こちらもクレマチスとカゴです。カゴを逆さまに使い、中に小さな試験管を入れています。

こちらはもイギリスアンティークの確かロウを溶かすため?に使っていた鉄製の入れ物です。2つの入れものが入れ子になっています。背景に使っているのは、アメリカアンティークの『園芸用ふるい』です。スツールも日本製の年代物です。
お花は、あまりブラックでなかった、『ブラックレースフラワー』。

これは、鉄製の『釣瓶』です。かっこいいでしょう。一目惚れした器で、ちょっと奮発しました。しかし、水漏れするので(笑)中に『落とし』を入れて使っています。お花は、『仙人草』です。

こちらは、蕎麦なんかを打つ『こね鉢』です。木製ですので、中に水が入れられる平たい花器を使っています。お花は『オカトラノオ 』。

こちらは、アンティークの『インク瓶』。古いガラスはいいですね。光に当てると気泡や歪みが出て、味わいがあります。お花はカモマイル。

これは、イタリアの有機トマト缶。中身も味をつけなくてもとても美味しかった。
柄が可愛かったので、夏のマリーゴールドを。
勿論、トマト缶なので、水漏れしません。プチプラで再利用、優れものです。
まだまだありますが、今日はここまで。
さて、状況が大きく変化しませんね。というか、悪化しているような。
それでも負けないで、この状況でできることをやっていきましょう、となっています。
しかし、感染症対策等々考えてしまうと、お稽古の再開に足踏みしている状況です。
花は、衣食住のように生きるために必要不可欠なものではないから、『花いいものなんですよ』と、人に押し付けるものではないし、学ぶにあたっても『安心、安全』あってこそ、リラックスする時間が持てますので、そこは大事にしたいと考えます。
『花に興味を持っていただく人が少しでも増えるように』引き続き地味に活動続けて行きますが、他のアウトプットの方法、今練っております。
秋にでも何か一つ、形にしたいと考えています。
それでは、皆様引き続き健やかに毎日が過ごせますよう、祈っております。