シンプルな花暮らし vol.5 晩春の花
最終更新: 2020年4月3日

いよいよ4月。今年も桜も開花し、春の花が一斉に出揃いましたね。
クリスマスローズを沢山摘みました。1月、2月に比べて、花弁も硬くなってきましたので、この時期切花で楽しんでも長持ちします。微妙なアンティークカラーがエレガントです。

こちらは、水仙ペーパーホワイトとスノーフレイク。河原で咲いていました。
スノーフレイクは、他の球根植物よりやや遅れて開花します。ペーパーホワイトは独特の香りがします。

続いて、山吹。しなやかな茎が春風に揺れます。
開花する前に、茎同士を絡ませておき、数日間そのままにしておきますと、黄色い塊になります。花弁もバラバラ遠慮なく落ちますが、それもいいではないでしょうか。

花蘇芳と都忘れ。
蘇芳のピンクは本当に可愛い。着物の『重ね』として昔から『蘇芳色』と言われ、るようにこのピンク色は愛されていたんだなと思います。

そして、草苺の花。
ご近所そこらに沢山生えておりますが、私はこの白い花と花が終わった後の花弁が取れたところがなんとも好きでして。ああ、『イチゴになるんだね』と。

山吹と貝母百合。
貝母百合の網目模様がたまらなく好きです。くるりんとした一番目の葉っぱもチャーミング。
2月、3月、4月と状況はどんどん悪化しております。
この状況下でお仕事を続けられています医療従事者の方々、また交通機関、商店などの接客業の方々、色々気を使って心身ともにお疲れであると思います。
私も花の仕事の他に美術館で仕事をしており、3月末に休館になってから、胃の調子が悪くなってしまいました。今思えば『花の生徒さん、お客様、仕事仲間にうつしてはならない、またもらってはいけない』とかなり気を使って、休日も緊張状態であったと思います。
そんな中、普通にラジオから音楽が流れてきたりするとほっとするものです。
同じように、普通に季節ごとに花が咲いてくるのもほっとするものです。
私個人でできることは非常にちっぽけですが、まずは感染予防に徹すると共に、できるだけこの『普通』をお伝えすることだと思っています。
マスクを外せる初夏が来ることを皆で祈りましょう。